東ティモール視察レポート

事前視察レポート

事前視察レポート

視察の最終日、まず訪れたのがアイレウ県リキドエ郡ナムレソ村です。昼でも気温は20℃以下、夏の東ティモールとは信じられないほどの涼しさは、ここが高い山の尾根沿いにある集落だからです。訪問した日はちょうど、屋外排泄根絶(ODF)を宣言する日とあって、朝から村全体が祝賀ムードでした。
伝統的な衣装に身を包んだ村のみなさんによる、盛大な歓迎。中でも集落に一人ずついるストリートテラーという神職の方の冠や衣装がカラフルで美しい。

この村の4つの集落(約1,200人の住民)すべてがODF宣言することになったことを受け、セレモニーが開催されました。アントニオ村長をはじめ、SDSチーフ・アマルダ氏、準郡長代理ヴィセンテ氏、ユニセフ東ティモール事務所水と衛生の責任者・ラメシュ氏、そして視察団からは王子ネピア用名営業本部長、NGOアマールのアントニオ氏が挨拶をしました。

村のトイレの見学ツアーでは、手洗い水を常設しているタイプ、装飾を施した美しいデザインのトイレなど、村の進んだトイレ事情を知ることができました。そして、村長によるODF宣言と除幕式。会食をはさんで、王子ネピアからはサッカーボールを進呈いたしました。

午後からはCLTS活動を実施してるNGO団体アマールのスタッフとミーティングです。
実際にODF宣言に至るまでのプロセスやトリガリングの苦労話も伺いました。
実際に、集落の住民たちに屋外排泄をやめることの意味を分かりやすく伝え、トイレづくりを実行してもらうという重要な役割。
ユニセフとともに、現地NGOの活動があって、このプロジェクトが支えられていることが分かりました。

その日の夕方、今回最後の視察地、モウトバ集落のウルバダン小学校を訪問しました。ここでも一行は、生徒たちの熱い歓迎を受けました。校長先生含む13名の学校関係者とのミーティングに参加。

小学校での水と衛生の状況や、ネピアの支援を含むユニセフ東ティモール事務所の支援の状況について、報告がありました。新しいトイレや手洗い場ができたことで、衛生教育がしやすくなったという話は、大いにうなづける内容でした。屋外排泄をやめようと教育しても、実際にトイレがなければ子どもたちの行動を変えることはできません。手洗いの実演ができるようになったことで、衛生に保つことの大切さや方法を伝えやすくなり、子どもたちの理解も深まったそうです。「設備ができる前と後では、子どもたちの健康状況は大きく変わりました。」と校長先生は言います。

設備だけでなく衛生教育とセットで広めていくことの必要があること。nepia千のトイレプロジェクトは、まだまだ支援が必要なこの国の衛生環境の改善のために、活動を続けていきます。

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