ホーム > nepia 千のトイレプロジェクト2008 : 事前視察レポート2
2008年4月21日〜25日までの5日間、nepia 千のトイレプロジェクトメンバーは、
支援対象国である東ティモールを訪問し、各地域の視察を行ってきました。
6人の子どもを育てるお母さんの話はショックでした。日々の生活に必要な水は、彼女が毎日1時間歩いてくみに行くと言います。それでも水が足りず、トイレに使う余裕はありません。近所の母親たちも同じ悩みを抱えています。彼女にとって何よりもつらかったのは、子どもたちがみなマラリアで苦しんだことでした。「先週も14歳の娘がマラリアにかかりました。きれいなトイレと水があれば病気を防げるのに」と悲しそうな顔をしました。
日本では当たり前に使えるトイレが、ここでは「手の届かないもの」になっている現実。衛生的な環境に必要なものは分かっているのに、自分たちの力だけではどうすることもできません。私が出会ったほとんどの子どもたちは、下痢で寝込んだ経験がありました。トイレットペーパーを届ける企業として、衛生問題に取り組むべきと、強く感じたのです。
2006年、東ティモールでは大規模な暴動が発生し、電気や水道といったインフラ設備が大きな打撃を受けました。私はファヒティ村以外にもいくつかの小学校を訪問しましたが、中には暴動で貯水タンクが壊されたためトイレが使えなくなった学校もありました。