nepia 千のトイレプロジェクト2010

プロジェクト進捗レポート1
ユニセフ・東ティモール事務所スタッフ:
ビシュヌさんの活動レター

nepia 千のトイレプロジェクトは、2009年も、みなさまの思いを乗せ、東ティモールの地で着々と進行しています。
ユニセフ・東ティモール事務所で、水と衛生プロジェクトの担当をしているビシュヌさんから、プロジェクトの近況についてのお知らせが届きました。
9月からトイレ建設の第1期がスタートしたようです。

日本のみなさん、こんにちは。
ユニセフ東ティモール事務所のビシュヌです。
プロジェクトへの応援、ありがとうございます。

2009年のプロジェクトでは、アイレウ県とリキサ県を支援します。
今年は2期に分けてトイレを建設し、最初は約580のトイレをつくる予定にしています。
第一期として、アイレウ県で9つの村、リキサ県で3つの村で2009年9月に活動がスタートしました。

プロジェクトは、実施パートナーとなる地元NGOを選ぶことから始まります。NGOが果たす役割は、主にふたつあります。
ひとつは、村の状況を十分に調べ、村の人たちの衛生環境やトイレに関する関心を高め、「自分たちには、トイレが必要だ。そのために、村もできることをする」と思わせること。村人たちとの対話や話し合いを重ねる中で、信頼関係を築いていきます。
もうひとつは、トイレの建設作業を技術的に指導し、また、衛生習慣を広めていくことです。

ユニセフは、政府のパートナー機関(DNSAS:インフラ省水と衛生サービス局:The National Directorate of Water and Sanitation Service)とともにNGOを選定し、選ばれたNGOは、DNSASと契約を結び、現地での支援活動が本格的にスタートします。すでに、2つの地元NGOが第一期のパートナーとして決定し、現在、NGOが中心となって村の人口や世帯数、衛生状況などの実態を精査しているところです。ユニセフは、トイレ建設に必要な資材を提供し、NGOに技術的な指導を行い、プロジェクトの進捗を確かめながら、現地の視察を行います。

これからトイレの建設まで、4ヶ月ほどかけて準備をします。
NGOは、村の人々になぜトイレを使うことが大切なのかなどの理解を広めたり、トイレの建設手順や使い方を説明します。一方、各世帯は、地元で入手可能な資材(囲い用の木や竹など)を調達します。これらの建設までの準備のプロセスもとても大事です。材料が整い、準備ができたところで、数人が1グループとなり、トイレ用の穴を掘り始めます。穴を掘り、便槽のセメントリングを埋め、便器の取り付けやトイレの個室の建設を含めると、建設期間は2〜4ヶ月くらいかかります。

建設するトイレは2種類になる予定です。水が使える地域では、手汲みで水を流す水洗式、流すための水が十分にない地域では、換気用パイプを備えた堀穴式のトイレを作る予定です。*

ユニセフ東ティモール事務所 
水と衛生セクション ビシュヌ・ポクレル

村での活動のようすなどを、これからもみなさんに定期的にお伝えしていく予定です。
プロジェクトへの応援をどうぞよろしくお願いします。

*トイレの仕組みなどくわしくは日本ユニセフ協会のHPをご覧ください。
http://www.unicef.or.jp/partner/event/nepia/index.html