nepia 千のトイレプロジェクト2008

2008年4月21日〜25日までの5日間、nepia 千のトイレプロジェクトメンバーは、
支援対象国である東ティモールを訪問し、各地域の視察を行ってきました。

現地レポート:
王子ネピア株式会社 nepia 千のトイレプロジェクトリーダー
今敏之

Part3 ユニセフの支援によって、すでにトイレがつくられた学校や村には、人々の笑顔がありました。

カメア村の小学校。

現在、ユニセフは、東ティモールの特に農村と学校における清潔で安全な水とトイレの確保のために、活動しています。私が訪れたディリ近郊の山間部にあるカメア村では、ユニセフの「水と衛生に関する支援活動」が実施され、大きな変化が生まれており、プロジェクトの成果を予想することができました。

カメア村の小学校に新設された水洗トイレは個室式。衛生的なトイレに児童たちも完成を喜んだ。
視察団の車は悪路を走り、時には川も越えた。

村の69世帯すべてに、住民の主体的な活動によって、トイレが設置されました。また、山のわき水を貯水タンクに貯め、山の高低差を利用して、パイプで水を運ぶ水道と蛇口がつくられ、家庭の近くで、きれいな水が使えるようになっていました。高台にある小学校にも、男女別の個室のトイレがつくられました。便器の脇には用を足した後に流す水をためる水槽があり、水道の蛇口をひねれば新鮮な水がたまる仕組みです。

建物の外側には手洗い用の蛇口が三つ取り付けてあります。村長さんは「以前は、豚がいるような場所で用を足していたのです。水道とトイレが完備したおかげで衛生的な生活が送れるようになり、マラリアが減りました」と話してくれました。

児童たちは、頻繁に手を洗う習慣が身についたようです。子どもも大人も口々に「きれいなトイレができてうれしい」と笑顔を見せてくれました。nepia 千のトイレプロジェクトによって、これから生まれるたくさんの笑顔を想像しました。